2017年05月28日

2014.07.18(金)(54)続いて[養老町役場]を制覇

 次の制覇目標[養老町役場]は、さっきの高田東町の交差点まで戻り、県道96号大垣養老公園線を北に向かった右側にある。
 養老郵便局前の四つ角まで戻ると、もう背の高い役場の建物が見えていた。高田東町交差点を左に曲がって漕ぎ進んでいく。この縦の通りは、協進町通りというそうだ。高田の「中心商店街」と同じような感じで土蔵建築が多いけれども、だいぶ建物が歯抜けになっている。県道沿いは商店街の中より更地の率が高い。
 ほどなく、養老町役場右という白い矢印看板に遭遇する。英語の表記は「Yoro town office」となっている。これが目指す養老町役場であった。4階建ての庁舎はさっきから見えているけれども、キャッシュコーナーはどこにあるのだろうか。それは役場の敷地の中に曲がり込んではじめてわかった。3つの金融機関(JAにしみの・大垣共立・大垣信金)が横に連続した共同ATM小屋が、役場の駐車場入口横、火の見やぐらの根元にあった。このタイプの店舗外ATM小屋は、大共に限らず市役所や町役場でよく見かける。さっきの[フードセンタートミダヤ養老店]とキャッシュコーナー内部の形態は同様だが、前者が建物の外壁にあったのに対し、こちらはキャッシュコーナーが独立した建物になっているわけである。
 さっさと取引を済ませようと思ったが、午後になってATMの利用者が増えてきている。利用者としては大共がダントツで多いので、列ができるのはやはり大共のATMである。信金や農協を使う人は、列を横目で見ながら勝手に小屋に入って機械を使っている。3連小屋入口の自動ドア前で順番を待っていると、私の前に並んでいたお婆さんが、ブースに入った後なかなか出てこない。少しイライラしてしまった。

 苛立っても仕方がないので、待っている間にあたりを見回す。役場の前に建っている5階建ての茶色いビルは、酒造会社の本社である。ごく普通の鉄筋コンクリートのビルであるが、1階窓下の腰の部分は、黒く塗って白い塗料で斜めの網目模様が描いてあり、なまこ壁のようになっている。造り酒屋にはおなじみの煙突などはここでは見えないが、敷地の中には古めかしい酒蔵などの施設が何棟も並んでいる。さすが、養老の滝を抱える町には、造り酒屋があるのであった。有名な養老の滝の物語は、『続日本紀』の記述を基にした『十訓抄』の一話が最も広く知られている【注1】。酒好きの老父を持つ男が、ある日薪を採りに山に入る。転倒した際、酒の匂いを感じて周囲を見回したところ、酒が流れていた。以後毎日これを汲んで父親に飲ませた。この話を元正天皇【注2】が知って見に行き、男を美濃守に取り立て、酒の出ている場所にちなんで元号を養老に改めた、というストーリーである。『十訓抄』では《石の中より水流れ出づることあり》として酒の出る泉を発見したことになっており、滝の話は消えてしまっているが、代わりに近所の養老神社に湧き出る菊水泉に見立てられている。この酒造会社は玉泉堂酒造といい、美濃菊という日本酒を造っているが、そのあたりを踏まえた命名なのであろう。
 町役場の敷地に目を移す。町役場の建物は1971年の築で、大きな窓が特徴であるが、武骨な耐震補強用の鉄骨がはめられて痛々しい姿をしている。駐車場は結構広くて、台数としては40〜50台分だろうか、大分細長い駐車場である。敷地入口の中央部には、レンガでできたトーテムポールのようなものが立っている。ATM小屋の横に立っている火の見やぐらには、周りを取り囲むように広告の枠が取り付けられていて、そこに養老町民憲章が大きく書いてあった。何が書いてあったかは忘れた。
 ようやく自分の番が回って来た。大共のATMは、営業時間は18時まで。養老支店管内のほかのATMと同様、沖電気のバンキットで、機械の台数は1台。手のひら認証に対応していたか否かは記録するのを忘れたが、当日撮影した写真を再確認すると、機械の胴体には「ピピット」のステッカーがしっかり貼ってあった。この当時、大共は市町村役場内のATMには優先的に新しい機械を入れている様子であった。ATMを操作し、[養老町役場]を制覇。16:27のことであった。
 養老支店養老町役場出張所は、大共養老支店2番目の店舗外ATMとして、1985年6月に開設された。

 いよいよ、最終目的地に向かうことになった。
 残る制覇目標は[イオンタウン養老]1か所のみである。そこを終えれば自転車を返却して東京に帰るだけだが、最後の制覇目標は、養老町の中心部からは若干距離があるのである。事前のリサーチでは、町役場からイオンタウンまでは2.72km、12分かかる予定だが、12分で行くのはまあ無理だろう。それよりもっと根源的に、「めぐ」が続行できるのだろうか。すでにタイムスケジュールは破綻し、肉体的にもかなり消耗している。特に、左膝が耐えがたいほどの痛みを持っている。痛み方は自転車を漕ぎ続けることすら危ぶまれるほどであった。
 誰かに話しかけて尋ねる気力もないので、道順はスマホで確認した。役場前の県道96号大垣養老公園線を引き続き北に真っすぐ行けばよい。牧田川という大きな川を渡って、名神高速道路の養老ジャンクションの先で二股道を左に入れば、目的地。とにかく、町役場前からずっと北に漕ぎ進んでいけば良いのである。

54-1.jpg

 【注1】『続日本紀』は養老元年の「養老改元の条」。『十訓抄』は巻六の第十八話。
 【注2】第44代天皇。奈良時代の女帝。
posted by 為栗 裕雅 at 18:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 大垣共立銀 岐阜県海津市+2町完全制覇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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