あさひ銀行との合併に伴い、出張所の名前は2003年1月から「王子支店久喜出張所」から「王子中央支店久喜駅前出張所」に変わった。出張所と母店が両方とも名称変更されたためである。久喜駅前出張所は埼玉県に所在していたが、この店は旧大和銀行の店舗であるため、旧あさひ銀行の埼玉県内を継承する目的で新設された埼玉りそな銀行ではなく、りそな銀行に所属することになった。りそなになってから王子中央支店が王子支店に統合されたため「王子支店久喜駅前出張所」となったが、結局久喜駅前出張所は、2006年10月王子支店に統合されて消滅した。統合後、住宅ローン返済などの案内をするため、埼玉りそな銀行久喜支店内にテレビ電話のコーナーを設けているのは前述したとおりである。跡地の店舗外ATMは、りそな銀行としては設けていない。
出張所のあったサリアビルは、久喜市の市街地再開発事業として整備され、1990年に商業ビルとして開店した。キーテナントは旧忠実屋(1994年ダイエーに合併)である。キーテナントだったダイエー久喜店は、ダイエーの経営再建の過程で2002年5月に閉鎖となり、その後は長いことキーテナント不在のまま2つの銀行(大和・みずほ)だけが営業を続けてきた。2007年2月、ビルの大部分を所有していたダイエーが不動産会社にビルを売却、不動産会社は自社の系列スーパー「ハナマサ」を開店させたが、私が訪れて1月も経たない2月12日に閉店した。ハナマサの営業期間はわずか半年間であったという。今後はビルそのものを解体して高層マンションに建て替える方向だそうだが、久喜市の玄関口に税金を使って建設した再開発ビルであり、形態や用途などについては一層の曲折が予想される。
なお、りそな銀行では、久喜駅前出張所と同日に統合された直方支店(福岡県直方市)も、元ダイエーだった商業施設のビルに入っていた。九州の地場スーパーでダイエーに合併された「ユニード」の店舗だったところで、スーパーが閉店して銀行だけが営業していたのも久喜と同じである。直方については、もともと大和銀行があった場所を再開発してスーパーが入ったそうで、りそなも地権者の一つだったと思われる。というわけで、2006年10月に行われた2件の統合は、ダイエーとの共同物件でりそなが持ち分を手放しての統合だったと言えそうだ。


